Scarsdale
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日本文化紹介活動

Japan On Wheels (JOW)


ニューヨークの全日制日本学校は1992年、クィーンズ区のジャマイカから現在のグリニッチに移転しましたが、その際地域との円滑な交流をはかってキャンパス内に教育文化交流センターが設置されました。私はここで文部省から派遣された国際交流ディレクターの要請を受けて1998年までプログラム・コーディネーターとして皆様の日本文化紹介活動、日米交流活動の企画、促進にあたりました。

ジャパンオンウィールズのインタービュー開設当時センターには何もありませんでしたので先ず紹介活動に必要な教材を企業や皆様からの寄付で集めさせていただき、教材貸し出し部門を設置しました。次いで日本人学校やグリニッチの現地校にお子様を通わせておられる日本人家族に広く呼びかけ「JAPAN ON WHEELS(JOW)」というボランティア・プログラムを発足させました。「JOW」とは文字どうり学校や地域に「日本文化」を届けて日本を理解していただくというプログラムで、その名前は、お年寄りや病弱の方々に食事を届けるプログラム、「MEALS ON WHEELS」に因んでつけました。その後、地域の皆様をセンターにご招待したり、要請に応じてこちらから学校、シニア・シチズン・センター、老人ホーム、ミュージアムなどに出かけたりして、日本紹介を媒介とした日米交流活動に努めました。

グループとしての活動ではなく個人的に日本紹介活動をされたい方のためにはそのノウハウをお伝えするため定期的にセミナーを開き専門の方々をお招きして紙芝居の読み方や折り紙などのワークショップを行いました。新しくアメリカにおいでになった方々のためには地域への迅速な適応を図ってESLの先生や地域に長い方々に話していただくなどこちらも定期的なオリエンテーションを行いました。

センターの交流活動はその5年後、「当初の目的が果たされた」として予算がカットされましたので、ウェストチェスターの日米有志でホワイト・プレンズに「
Japan America Community OutreachJ」という非営利組織を設立、1998年から2003年まで同じような活動を続けました。

読売記事活動の中でも特にJOWプログラムは自分の出来ることを無理なく出来るボランティア活動のひとつのありかたとしてグリニッチ、ウェストチェスター周辺で参加されたみなさまに喜んでいただきました。活動による交流がアメリカ人の日本理解に一役買ったのは言うまでもありません。特に日本人学校がニューカマーとして入ったグリニッチでは活動の様子を地方新聞がよく記事にしてくれたこともあって地区住民の日本人に対する警戒心を薄めることにも役立ったようです。

上記の経験から「言葉には自信がないけれど、地域や学校で何かしたい」とお考えの方に、「このような方法もある」ことをお伝えするため活動の幾つかの例をここに紹介させていただくことにしました。コミュニティに入り込むには何といっても地域の方々がやっている活動を一緒にやることが一番の早道ですが、一人ではなかなか出来ない場合、身近な文化紹介活動をグループで行い、そうした活動を媒介として地域に親しんでいくと言うやり方もある事をお伝えできれば幸いです。


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